文法特急について、どこよりも詳しく解説しています。
この記事でわかること
- 文法特急をおすすめする理由
- レベル別の効果的な使い方(要チェック)
- 文法特急と組み合わせて使いたい参考書の紹介
- アプリのダウンロード方法と便利な機能の紹介
以下のような悩みを抱えている人におすすめです。
- TOEIC学習をこれから始めようと思っている人
- 伸び悩んでいて文法特急を買おうか迷っている人
- すでに文法特急を使っているけど思うようにいかない人
すべての人が対象!どこよりも詳しく文法特急について解説しています!
目次から、自分の知りたい箇所をチェックしてみてください。
文法特急をおすすめする理由と注意点
TOEICのPart5,6対策本として人気のある『文法特急』をおすすめする理由と、2つの注意点について詳しく解説していきます。
- Part5,6の対策がこの1冊で完結
- レベル別の問題収録で効率的に学習できる
- でる1000問と比較し、短期間で網羅的な学習が可能
注意点は以下の2つ。
- 初心者(TOEIC500点未満)はまず単語・文法強化を
- 本番環境を整えたいなら公式問題集も必ずやろう
まずはおすすめする理由を解説していきます。
Part5,Part6の対策がこの1冊で完結
じつはTOEICのPart5,6は問題パターンがある程度決まっており、限定的なカテゴリーから出題されています。
そのため、問題数をたくさん解くことはもちろん大事ですが、それよりもまず出題パターンをおさえることが最優先。
…このリストは私が毎回TOEICを受けながら独自の観点で分類したもので、ここ20年間の出題傾向をトータルで捉えて作成しています…(中略)…つまり、TOEICが大切にしている固有のカテゴリーと出題傾向をおさえて戦略的な学習をしていけば必ずステップアップできるということです。
『文法特急』より引用
『文法特急』は著者による20年間のTOEIC分析・受験から導いた出題傾向をもとに作成されており、掲載されている全153問は、Part5,6の出題パターンをおさえた厳選の超良問といえます。
>>あわせて読みたい『パート5の完全対策記事はこちら』
>>あわせて読みたい『パート6の完全対策記事はこちら』
レベル別の問題収録で効率的に学習できる
『文法特急』は大きく、550点レベル/730点レベル/900点レベルの3つのレベルに分かれています。
自分の目指すレベルにあわせて学習ができ、問題は厳選された頻出パターンものばかりで問題数も多くないので飽きずに取り組むことが可能。
繰り返し学習することで自分の得意・不得意な問題パターンや傾向が見えてくるので、効率的にスコアアップが望めます。
問題パターンの見分け方・解き方が具体的に記されている
本書冒頭の『迅速かつ正確な攻略法』というページには、どのような方法で学習すれば良いかパート別に記されています。
aタイプを「文脈先行型(精読)アプローチ」、bタイプを「構文先行型(速読)アプローチ」と位置づけ、下の画像のように問題がどちらのパターンなのか解説ごとに記載されているのが特徴。
解説の根拠も詳しく記されているほか、見落としがちだけど重要なポイントも記載されているので非常に有用です。
ちなみに、本記事後半でお伝えする【文法特急の効果的な使い方】では、『文法特急』に記載されているパート別の学習方法よりもさらに細かいやり方を解説しています。
でる1000問との比較・それぞれの対象者など
『文法特急』はPart5,6対策本なので、でる1000問と比較されることも少なくないです。
どちらの本も、基礎英語が身についているTOEIC500点以上の人が対象者である点はおなじですが、おすすめしたい人は違います。
文法特急 | でる1000問 | |
---|---|---|
現在のスコア | 500点〜 | 500点〜 |
収録パート | パート5,6 | パート5のみ |
問題数 | 153問 | 1049問 |
向いてる人 | ・パート6の文脈問題が苦手 ・1ヶ月以内に対策したい | ・速く正確に解くのが苦手 ・じっくり分析をしたい |
まず前提として、でる1000問だとPart6対策ができないので、必然的に他の参考書もあわせて学習する必要があります。
>>あわせて読みたい『でる1000問は難しい?レベル別の効果的な使い方とアプリや音声のダウンロード方法を解説』
でる1000問を学習するなら、『TOEIC L&R TEST パート6特急 新形式ドリル』との組み合わせがおすすめ。
また、問題数が『文法特急』は153問に対して『でる1000問』は1049問と約9倍。
TOEIC試験が1ヶ月後に控えているなど急を要する場合は『でる1000問』でじっくり分析しながら進めるよりも、『文法特急』で要点をおさえた効果的な学習をおこなった方がスコアは上がりやすくなります。
注意1:初心者はまず単語・文法強化を
『文法特急』の対象レベルはTOEIC500点以上なので、基礎単語や文法に不安がある人にはまだおすすめできません。
具体的には、単語・文法ともに中学レベルがインプットできてない場合はまず単語と文法学習を徹底したほうが良いです。
本書の想定読者は、TOEIC500点以上のレベルです。簡単なレベルチェックの方法として、朝日新聞出版のHPの本書のページ内に掲載されている「TOEIC基本単語200」をご覧ください。この200語のうち、半分以上わからなければ、基本単語に不安があります。
「金のフレーズ」冒頭より引用
上は「金のフレーズ」冒頭の文章を引用したものですが、『文法特急』もTOEIC500点以上のレベルを想定しているという点ではおなじ。
なので自分が『文法特急』を学習すべきか悩んでいるなら、下のリンクから基本単語200をチェックしましょう。
【無料】TOEIC 基本単語200のファイルはこちら(PDF)>>
半分以上わからない場合、『文法特急』はやらず、基礎単語(キクタンBasicか銀のフレーズ)をまずは徹底的に覚えましょう。
>>あわせて読みたい『記憶のメカニズムと英単語学習の基本ルール4つ』
>>あわせて読みたい『記憶のメカニズムと英文法学習の基本ルール4つ』
注意2:本番環境を整えたいなら模試もやろう
『文法特急』最大の弱点は、問題数が少ないこと。
Part5,6をパターン別かつ網羅的に学習できる点では超良書なのですが、なにせ問題数が153問と少ないので「本番とおなじように時間を測っておなじ問題数を解く」、という本番想定の学習するのは難しいです。
本番想定の学習がだいじな理由は、TOEICスコア=英語力✖️情報処理能力だから。
情報処理能力は「TOEICへの慣れ」という要素があり、時間配分や問題を捨てる目を養う力が含まれます。
問題数が少ない『文法特急』だけでは情報処理能力を鍛えるのが難しいので、模試もあわせて実施し本番の環境に近づけるのがおすすめ、というかやるべきです。
文法特急の効果的な使い方
先ほど『文法特急』冒頭の『迅速かつ正確な攻略法』というページには、どのような方法で学習すれば良いかパート別に記されているとお伝えしました。
ただ、個人的には記載されているプロセスでは少し物足りなく、現状のTOEICスコアにあわせて学習方法を分けるべきです。
ここでは、以下3つの目指すスコアレベルにあわせて『文法特急』の効果的な使い方をそれぞれ解説していきます。
現状と目指すスコア | やり方 |
---|---|
現状:500点未満 | 対象外 |
現状:500点以上 目標:700点ほど | パターン把握 |
現状:700点以上 目標:850点ほど | 弱点把握 |
自分が該当するレベルをご覧ください。
現状が500点未満の場合
先ほども解説したように、『文法特急』はTOEICスコア500点以上の基礎が身についている人が対象です。
500点未満の場合は、まず基礎単語と英文法を徹底して学習しましょう。
現状500点以上かつ目標700点ほどの場合
いわゆる中級者といわれるレベルにいる場合、550点レベル/730点レベルをどんどん解いていきましょう。
ただし前提として、パート5,6の設問種類と、それぞれが「文脈先行型(精読)アプローチ」と「構文先行型(速読)アプローチ」のどちらのパターンに該当するのかを把握すると良いです。
※どちらのパターンにも該当する問題は一定数あります。
設問の種類 | 試験の問題数 |
---|---|
語彙 (文脈) | 9-12問 |
品詞 (構文) | 5-9問 |
前置詞 (文脈) | 2-6問 |
動詞 (構文) | 1-5問 |
接続詞 (構文) | 1-5問 |
代名詞 (構文) | 1-4問 |
比較級 (構文) | 0-1問 |
設問の種類 | 試験の問題数 |
---|---|
センテンス型 (構文) | 5-6問 |
テキスト型 (文脈) | 10-11問 |
上記を踏まえた上での学習方法は以下の通りです。
┗aタイプ:意味が異なる/おなじ品詞が並んでいる/文を挿れる(Part6のみ)
┗bタイプ:意味に類似性がある/品詞や形が異なる
┗aタイプ:空欄以外の本文を読み込んで、適切な選択肢を選ぶ(本文の意味を考えながら解く)
┗bタイプ:本文の構文を理解し、適切な選択肢を選ぶ(本文の文法構造を考えながら解く)
とくに大事なのがSTEP3で、aタイプの時は本文の意味を考えながら/bタイプの時は本文の文法構造を考えながら問題を解いていきます。
裏を返すと…
aタイプ:文法構造は考えない
bタイプ:本文の意味は考えない
ということです。
理想の時間配分は【Part5:1問20秒/Part6:1問30秒】なので、全ての問題をいちいち本文の意味も考えながら文法構造も考えて解いていくのは時間のムダ。
問題パターンによって思考を振り分けていくことが、高得点のカギになります。
現状700点以上かつ目標850点ほどの場合
このレベルにいる人は、自分の弱点を把握し潰していかなければ伸び悩みます。
730点レベル/900点レベルを解きながら、自分の弱点が「文脈先行型(精読)アプローチ」と「構文先行型(速読)アプローチ」のどちらのパターンに該当するのかを分析しましょう。
文脈先行型の問題
- パート5:語彙、前置詞
- パート6:テキスト型
構文先行型の問題
- パート5:品詞、動詞、接続詞、代名詞
- パート6:センテンス型
で、個人的にはPart5特化型の問題集『でる1000問』との併用がおすすめ。
なぜかというと、『でる1000問』はカテゴリ別に問題が分かれており、問題ごとに難易度が3段階で示されているから。
分析がかなりしやすく、苦手分野のみを集中的に学習することもできます。
『文法特急』をやってから『でる1000問』で急所を潰していくのが良いです。
>>あわせて読みたい『でる1000問は難しい?レベル別の効果的な使い方とアプリや音声のダウンロード方法を解説』
アプリや音声のダウンロード方法と使い方
ここでは、『文法特急』アプリのダウンロード方法と使い方について解説していきます。
アプリについて、おさえておきたいポイントは以下の3つ。
- 『文法特急』独自のアプリはない
→「abceed」というTOEIC専用アプリで対応 - 学習範囲を指定できたりと便利な機能が満載
- 誤答問題は「要復習」に分類され復習しやすい
まずはアプリのダウンロード方法を解説していきます。
TOEIC専用アプリ「abceed」のダウンロード方法
『文法特急』は独立したアプリがなく、abceedというTOEIC専用アプリのなかに搭載されています。
詳しい機能は後述しますが、このアプリ、非常に便利です!
ダウンロードが完了し初期設定を終えたら、ホーム画面の真ん中下にある「
見つける」をタップしてください。すると下の画面にうつるので、上部「人気ランキング」にある『文法特急』をタップします。(少し左にスクロールすると出てきます)
ただ、人気ランキングの順位は変動するので、場合によっては矢印の場所にないかもしれません。
その場合は「
検索」で「文法特急」と検索しましょう。文法特急の画面にいけたら、右上の「購入」をタップ。
画面が変わり、下部の「購入する」をタップしたら準備完了です。
税込み860円と、紙のテキスト935円よりも若干ですが安くなっています。
学習範囲を指定できたりと便利な機能が満載
紙のテキストはいらないのでは?と思うほど機能が充実しています。
- 学習範囲を指定できる
- 解答時間の制限機能で本番を想定した学習ができる
- 解答履歴で自分の苦手な問題がわかる
- 紙のテキストと同じ解説をみれる
それぞれみていきましょう。
学習範囲を指定できる
アプリでは、学習項目ごとに範囲を指定しその箇所だけ学習することができます。
レベル別学習にもってこいの機能です。
解答時間の制限機能で本番を想定した学習ができる
この記事のなかで私は理想の解答時間を【Part5:1問20秒/Part6:1問30秒】と述べてきましたが、アプリ上で解答時間を設定できます。
5秒単位で変更できるので、はじめは30秒ほどでスタートし、慣れてきたら25秒、20秒と理想の解答時間で解いていくやり方も可能です。
解答履歴で自分の苦手な問題がわかる
アプリでは解答履歴も自動で反映。
学習実施日時と正解したかどうかも表示されるので、自分がその問題を苦手としているかがパッと見てわかります。
別画面の「学習設定」欄では、復習条件を【習得済み】【要復習】【?をつけた問題】【間違えた問題】の4カテゴリから選べるという便利さ。
ワンタップで自分のやりたい復習ができます。
紙のテキストと同じ解説をみれる
個人的にはこの機能がもっとも良いなと考えています。
アプリになった途端に解説が見にくいor表示されないという問題はいろいろなテキストでありますが、abceedアプリでは紙のテキストとおなじ解説が見られるのでストレスがありません。
どうしても学習が続かない人へ
気合で乗り切ろう!やるしかない!なんてことは言いません。
できないから苦労するんですよね。
私自身、集中力が続かないし復習するのも忘れるし、結果的には1週間くらいでやめてしまうなんてことを何度も経験しています。
単語学習がいちばんつらかった…
『ひとりじゃできない、けど英語をやらなきゃいけない』
という人は、スクールを利用しましょう。
ここでいうスクールとは、英会話スクールではなく英語コーチングスクール。
英語コーチングスクールとは
- 英語版パーソナルジムのようなイメージ
- 英会話がメインではなく、学習の習慣化がメイン
- 受講期間は2,3ヶ月
- 受講者には専属のコーチがつく
- 毎日LINEで成果を報告したりスケジュール管理をされる
英語学習で挫折する最大の原因は、継続できない意思の弱さ。
専門のコーチがついてちょっとくらいお尻を叩かれたほうが、挫折せずに目標が達成できる、というわけです。
下の画像をみるとわかりますが、英語をやっておけば良かったと思う人が圧倒的に多いですよね。
年齢別にみても、学んでおけば良かった教養第1位は【英語などの語学】です。
つまり、やろうとは思っていてもなかなか手につかず年を重ね、『あのときやっておけば良かった』と後悔してしまう可能性がかなり高いということ。
”後悔先に立たず”ではないですが、英語学習を後回しにしても良いことはありません。
まずはおすすめ英語コーチングスクールの無料カウンセリングで話だけでも聞き、学習へのイメージを膨らませてみましょう。