TOEICの単語帳には金のフレーズが良いってきくけど、どうなの?
結論からいうと、かなり良い。ただし、学習者のレベルを選ぶ単語帳です!効果的なやり方をふくめて詳しく解説していきます!
『TOEICなら金フレをやるべき』と言われるほど人気のある金のフレーズ。
英語コーチの私も信頼する一冊です。
しかし、そうはいっても覚えるのが苦手だったり使い方がよく分からないという声をよく聞きます。
そこでこの記事では、金フレに収録される1000単語を1ヶ月で覚える効果的な使い方を詳しく解説していきます。
- TOEICフレンドリーな設計で覚えやすい
- 初心者(TOEIC500点未満)は銀フレを使おう
→『銀フレの記事はこちらをクリック』 - 音声やアプリでより効果的な学習ができる
無料で音声をきく方法やアプリの具体的な使い方もすべて解説しており、この記事のとおりに学習すれば最短で金フレをマスターできるようにしました。
金のフレーズがTOEIC学習に最適な理由と注意点
効果的な学習方法を解説する前に、『なぜ金フレがTOEICハイスコア保持者の多くに支持されているのか』を詳しくお話しします。
そういうのはいらないから…
と思った方、要注意。
なにかを始めるときに「なぜやるのか」という理由を知るのと知らないのでは、モチベーションに大きく差がでます。
3日坊主にならないためにも、金フレがTOEIC学習に最適な理由を確認しましょう。
理由は以下の4つ。
- TOEICテストにでてくる頻出単語が収録されている
- TOEIC頻出の部署/職業名や定型表現・多義語も収録されている
- 600点からレベル別にわかれており勉強しやすい
- 見開きページの左に単語、右にフレーズがあり覚えやすい
- 【注意】TOEIC初心者には向かない→銀フレをやろう
それぞれ詳しく解説していきます。
TOEICテストにでてくる頻出単語が収録されている
金フレは、すべての公式教材と著者の80回をこえる受験経験をもとに作成された単語帳。
当然ながら、収録単語はTOEICテスト本番で頻出するものばかりです。
…スコアアップに直結する、「TOEIC度100%」の中身の濃い一冊になったと、著者として自信を持って言えます。
「金のフレーズ」冒頭より引用
また、金フレは【フレーズで単語を覚える】というコンセプトで、書いてあるフレーズが「ほぼそのまんま」TOEICテスト本番にでてくるという完璧さ。
つまり、フレーズを覚えてしまえば、単語のみならずリスニングやリーディング対策にも直結するというわけです。
TOEIC頻出の部署/職業名や定型表現・多義語も収録されている
2つめの魅力は「おまけ」です。
金フレは1〜4章までありますが、各章のおわりにTOEIC頻出の部署/職業名や定型表現・多義語などが収録されています↓
TOEICテストで『難しいな』と感じる要因のひとつが、TOEIC特有のビジネス英語。
「plumber」ってなに?「address」は住所って意味だと思ったけど…でもこの文脈だと違うな…
見慣れない表現などが多くでてきます。
【TOEIC専用】を謳う単語帳のほとんどが、スコアアップ最後の一押しになる重要表現を掲載していません。
しかし、金フレは違います。
著者の膨大なデータベースをもとに、「おまけ」としてしっかりとかゆい所まで手が届くようになっているのです。
600点からレベル別にわかれており勉強しやすい
金フレは本当に勉強がしやすい。そう思う理由のひとつが、レベル別の単語収録。
例えばいまあなたが700点を目指しているとしたら、やるべき範囲は600点レベルと730点レベルだけ。
これだけです。わかりやすいですよね。
え、でも単語は知っていれば知っているだけ良いっていうけど…
たしかにそうかもしれません。
しかし、TOEICテスト本番で活きてくるのは、中途半端に覚えた1000語よりも完璧に覚えた700語です。
自分の目指すスコアに応じて覚える範囲を変えましょう。
見開きページの左にフレーズ、右に単語があり覚えやすい
金フレを見開きでみると、下の画像のようになります。
左にフレーズ、右に単語がありますよね。
フレーズ→単語の順番で学習をする設計になっています。
『英単語の正しい覚え方|英語コーチが教える効率的な学習方法』でも述べていますが、英単語を覚えるときのポイントに【身近なものとリンクさせる】というのがあります。
英単語を覚えるときは、その単語がどのようなシーンで使われるかをイメージしようねということです。
英単語←→日本語の対だけで覚えても、使える英単語にはなりません。
リスニングやリーディングで『あ、この単語。知ってるけど…』のように考えてしまうと、音声や英文の理解に時間がかかってしまいますよね。
TOEICは時間との勝負なので、いかに単語をすばやく処理できるかがとても大事。
そのためには、使える英単語のインプットが欠かせないのです。
金フレの見開きページは、英単語の使われるシーンがフレーズを通して分かり、日本語の意味も瞬時に覚えられる設計になっています。
まさに使える英単語をそのままインプットできるというわけです。
【注意】TOEIC初心者には向かない→銀フレをやろう
金フレを褒めまくりましたが、ひとつだけ注意点があります。
そう、金フレは学習者のレベルを選びます。
金フレ冒頭にも書かれていますが、金フレの想定学習者レベルはTOEIC500点以上。
本書の想定読者は、TOEIC500点以上のレベルです。簡単なレベルチェックの方法として、朝日新聞出版のHPの本書のページ内に掲載されている「TOEIC基本単語200」をご覧ください。この200語のうち、半分以上わからなければ、基本単語に不安があります。
「金のフレーズ」冒頭より引用
もしあなたが
TOEICを受けたことがないから自分のレベルがわからない
前にTOEICを受けたのは半年以上前…
ということであれば、下のリンクから基本単語200をチェックしましょう。
【無料】TOEIC 基本単語200のファイルはこちらをクリック(PDF)>>
半分以上わからない場合、金フレの弟分である「銀フレ」から学習することをおすすめします。
金フレの効果的な使い方
金フレがTOEIC学習に最適な理由がわかりました。
つぎは、効果的な金フレの使い方を具体的に解説していきます。
金フレに限らずですが、単語を覚えるときのポイントは以下の3つ。
・高い回転率を意識する
・単語のイメージをつかむ
・フレーズ(コロケーション)と単語を発音する
この3つは全て『なんとなくそうした方が良さそうだから』というわけではなく、科学的な根拠に基づいた絶対に守ってほしいポイント。
ではポイントをふまえた上で、具体的なやり方を解説していきます。
STEP0:1週間に学習する単語数を決める
学習前の準備として、1週間に学習する単語の数を決めましょう。
なぜ1週間なのかというと、ひとつの単語グループを1週間かけて何周も行うから。
下の学習例のうち、右の表のようなイメージです。
範囲 | 学習日 |
---|---|
1-36 | 1日 |
37-72 | 2日 |
: | : |
217-252 | 7日 |
範囲 | 学習日 |
---|---|
1-250 | 1日 |
1-250 | 2日 |
: | : |
1-250 | 7日 |
学習する単語数を決めたら、回転率を意識して1週間その単語たちを徹底して学習しましょう。
これからの説明では、1週間で250単語、つまり1ヶ月でちょうど1000語を覚えることを目標にして学習の手順を解説します。
STEP1:英単語をチェックして振り分けする
250単語のうち、使える英単語と使えない英単語にふり分けるためのチェックをします。
すこし厳しい基準かもしれませんが、厳しいくらいがちょうど良いです。
基準に満たなかった英単語には
をつけるなど目立つようにしましょう。STEP2:使えない英単語を学習する
振り分けがおわったら、「使えない英単語」を学習します。
しかし、ただ英単語をみて日本語の意味を考えるだけでは効果的な学習といえません。
単語を覚えるときのポイントをもういちど確認しましょう。
・高い回転率を意識する
・単語のイメージをつかむ
・フレーズ(コロケーション)と単語を発音する
これらのポイントはつまり、こういうことになります。
- 高い回転率を意識する
=繰り返し反復する - 単語のイメージをつかむ
=フレーズ内容をイメージする - フレーズと単語を発音する
=アプリや音声をつかう
それぞれ詳しくみていきましょう。
高い回転率を意識する→繰り返し反復する
人は時間とともに覚えたことをどんどん忘れていきますよね。
ある研究では、時間をあけつつ何度も復習することが記憶の定着に良いことがわかりました。
とはいえ、いちど覚えたことを毎日のように何度も復習するのは、時間がかかり効率的ではありません。
そこで、以下のようなルールで取り組みましょう。
- A〜Eまでの箱をつくり、250単語すべてAの箱に入れておく
- 単語をひとつずつチェックをして、0.5秒以内に正解したら次の箱へ。例えば、Aの箱に入っている単語を正解したらBに。Bの箱に入っている単語を正解したらCの箱に入れる
- 不正解の場合はどの箱に入っていてもAの箱に戻す
- Aは毎日、Bは1日おき、Cは3日おき、Dは7日おき、Eは14日おきに復習をするなど、連続して正解した単語は復習する頻度を減らす
※説明のために便宜上「箱」を用いて説明していますが、実物を用意するのは手間です。なので、
- A→何もなし
- B→
- C→
- D→
- E→
のように「チェック」で置き換えるとやりやすいと思います。
このルールで復習をおこなうことで、高い回転率を保つことができるので非常におすすめです。
単語のイメージをつかむ=フレーズ内容をイメージする
使える単語かどうかの判断基準として「0.5秒以内に日本語の意味がわかる」と述べましたが、金フレはフレーズで単語を覚える仕様。
フレーズだと答えるだけで0.5秒以上かかっちゃう!
と思いますよね。
そのため、復習のときはフレーズで学習し、STEP1の単語を振り分けるチェックテストでは英単語←→日本語のみでおこなうことをおすすめします。
フレーズと単語を発音する=アプリや音声をつかう
復習のときはかならず発音しましょう。
発音をすべき理由は以下の2つです。
例えば「ノーランテゥ」という音(便宜上カタカナにしています)が聞こえてきたとき、すぐに「not until」だとわかるでしょうか。
日本人の多くは「not until」を「ノットアンティル」という音だと勘違いしており、そのように発音します。
しかし本当の発音は「ノーランテゥ」。これが「思いこみの音」と「実際の音」とのズレです。
熟語と発音が一致していないので、熟語を知っていても聞きとれないという事態が生じます。
「思いこみの音」と「実際の音」とのズレに気づき、なくすために熟語を発音しましょう。
人がなにかを学ぶとき、学ぶ方法によって定着率が変わるという研究結果があります。
下の図のうち、「発音する」は「自ら体験する」のカテゴリで定着率は70%。
ただ音声を聞いて単語帳を眺める「視聴覚」の定着率20%と比べると、その差は明らかですよね。
このように、フレーズや単語を発音することの定着効果はかなり大きいです。
具体的には、音声やアプリを使って効果的に学習していきましょう。
音声やアプリでより効果的に学習する|メリット
定着率が高くなる以外にも、音声やアプリを活用するメリットはいっぱいあります。
- スキマ時間を活用できる
- 復習が簡単にできる
- シャドーイングができる
それぞれ詳しくみていきましょう。
スキマ時間を活用できる
単語ってどうしても集中力が続かないんだよね…
という方こそアプリを使いましょう。
電車やお昼休みなど、ぼーっとしてムダに過ごしてしまっている時間は必ずあります。
そもそも単語にガッツリ時間をとる必要はありません。
アプリでの学習は場所を選ばないので、スキマ時間を有効活用できます。
復習が簡単にできる
紙のテキストだと不便に感じる復習も、アプリなら簡単にできます。
下の画像は、このあと紹介する「abceed」というアプリでみれる画面。
- 習得済
- 要復習
- 未学習
の3つに分かれており、学習していくうちに自分の苦手な単語だけが勝手にストックされていきます。
紙のテキストだと自分で目印をつけなくてはいけませんが、アプリには目印をつける手間がありません。
学習へのハードルが下がるのはかなり嬉しいですよね。
シャドーイングができる
スマホで音声を持ち運べるので、いつでもシャドーイングができます。
シャドーイング…リスニングに良いって聞くけど、そんなにやったほうが良いの?
絶対にやるべき。シャドーイングは最も効果的なリスニング学習方法のひとつ!
シャドーイングとは、音声から2,3語おくれつつ、その音声を真似て同じように発音する学習のことです。
難しそうですよね。けっこう難しいです。
でも絶対にやるべき学習なので、シャドーイングの具体的なやり方が分からない場合は下の記事もあわせてご覧ください。
このように、音声やアプリを使うことによる学習効果はかなり大きいことがわかりました。
音声やアプリでより効果的に学習する|ダウンロード方法
金フレの紙の本で学習する場合でもアプリを使う場合でも、「abceed」というAI英語教材アプリを活用するのがかなり便利です。
音声だけをアプリで活用したい場合
ダウンロードが完了し初期設定を終えたら、ホーム画面の真ん中下にある「見つける」をタップしてください。
すると下の画面にうつるので、一番左上にある「金フレ」をタップします。
ただ、人気ランキング順位によっては矢印の場所にないかもしれません。
その場合は「
検索」から金フレを検索しましょう。金フレの画面にいけたら、少し下にスクロールしてください。
「
音声」という項目があるので、タップ。音声は4パターンから選べます。
それぞれの音声は以下のように流れます。
- 英単語→日本語フレーズ→英文フレーズ→英文フレーズ
- 英単語→英文フレーズ
- 英単語→日本語フレーズ→英文フレーズ→英文フレーズ
- 英単語→英文フレーズ
①と③、②と④は音声が流れるパターンこそ同じですが、それぞれ以下の2点が違います。
- 英単語および英文フレーズを話すスピーカーが違う
- ①と②は[jin_icon_check_circle color=”#a9a9a9″]と[jin_icon_caution color=”#a9a9a9″]マークがあり復習機能が充実しているが、③と④はできない
なので、音声は①と②を使うのがおすすめです。
アプリのみで日々の学習もしたい場合(購入)
アプリ内で金フレを見つけるところまでは、音声だけを活用したい場合とおなじ。
金フレの画面にいき右上の「購入」ボタンを押しましょう。
購入が完了するとアプリ学習ができるようになるので、目標期日までのスケジュールを逆算して1日の学習単語数を決めて毎日学習していきましょう。
やっぱり単語学習がつづかない…という方へ
気合で乗り切ろう!やるしかない!なんてことは言いません。
できないから苦労するんですよね。
私自身、集中力が続かないし復習するのも忘れるし、結果的には1週間くらいでやめてしまうなんてことを何度も経験しています。
単語学習がいちばんつらかった…
『ひとりじゃできない、けど英語をやらなきゃいけない』
という人は、スクールを利用しましょう。
ここでいうスクールとは、英会話スクールではなく英語コーチングスクール。
英語コーチングスクールとは
- 英語版パーソナルジムのようなイメージ
- 英会話がメインではなく、学習の習慣化がメイン
- 受講期間は2,3ヶ月
- 受講者には専属のコーチがつく
- 毎日LINEで成果を報告したりスケジュール管理をされる
英語学習で挫折する最大の原因は、継続できない意思の弱さ。
専門のコーチがついてちょっとくらいお尻を叩かれたほうが、挫折せずに目標が達成できる、というわけです。
下の画像をみるとわかりますが、英語をやっておけば良かったと思う人が圧倒的に多いですよね。
年齢別にみても、学んでおけば良かった教養第1位は【英語などの語学】です。
つまり、やろうとは思っていてもなかなか手につかず年を重ね、『あのときやっておけば良かった』と後悔してしまう可能性がかなり高いということ。
”後悔先に立たず”ではないですが、英語学習を後回しにしても良いことはありません。
まずは英語コーチングスクールの無料カウンセリングで話だけでも聞き、学習へのイメージを膨らませてみましょう。