TOEICパート6、なんか毎回苦戦する…
その悩み、解決します。
この記事でわかること
- パート6の概要や知っておくべきポイント
- レベル別の学習方法と教材(スコア表の分析を基に解説)
パート6は長文穴埋めタイプの文法問題。
選択肢は単語だけのものから、語句やフルセンテンスなどのパターンもあります。
この記事ではパート6対策として、絶対におさえておきたいポイントやおすすめの学習方法、教材を詳しく解説していきます。
Part6の概要
Part6の概要は以下の通りです。
問題形式 | 空欄補充問題 |
問題数 | 16問 |
選択肢 | 4つ |
解答時間/1問 | 30秒(理想) |
解答の仕方 | 長文を読み、4つの空欄に当てはまる語句や文章のうち最も適切な選択肢を答える。 |
パート5の短文とは違い、複数の文章を読まないと正解を導けないので難易度があがります。
設問の種類
パート6は設問の種類が『センテンス型』と『テキスト型』に分かれます。
設問の種類 | 問題数 |
---|---|
センテンス型 (文法で解く) | 5〜6問 |
テキスト型 (文脈で解く) | 10〜11問 |
簡単にいうと、センテンス型はパート5に似て空欄を含む一文を読めば答えられる問題。
テキスト型は前後の文脈や本文全体から推測する問題です。
時間配分
リーディングセクションの試験時間は合計75分間。
リスニングセクションに問題が音声で区切られているわけではないので、自分で時間配分をする必要があります。
理想の時間配分
- パート5(30問):1問20秒→10分
- パート6(16問):1問30秒→8分
- パート7(54問):1問60秒→54分
合計72分。残りの3分で見直し
上述したように、パート6では空欄前後の文脈から選択肢を判断する『テキスト型』の問題が10〜11問あり、これがやっかいでけっこう時間がかかりますよね。
なのに理想の時間配分は1問30秒で計8分とかなり短い。
傾向把握と対策をする必要があります。
Part6を対策する|おさえたいポイント
パート6を安定して正解するためには、以下の4つのポイントをおさえましょう。
- 本文は空欄前後からではなく一行目から読む
- 設問は一度読んですぐにわからなければ飛ばす
- 「文選択問題」は該当部分が含まれる段落を読んでから解答する
- 語彙問題は「文脈依存型」だと疑ってかかる
それぞれ詳しく解説していきます。
本文は空欄前後からではなく一行目から読む
よくこんな質問をいただきます。
文法問題はまず設問から目を通すのがいいの?
答えはNo。
そもそもなぜ『設問から見ると良い』と考える人がいるかというと、パート5では選択肢と空欄前後の語句だけを見れば解ける語彙問題があるから。
わざわざ文章を読まなくてもテクニックで解けてしまうんです。
しかしパートにおいては、後述するように語彙問題は「文脈依存型」がほとんど。
その他の設問も文脈で判断しなければいけないものが多いです。
パート6では本文の一行目から読み進めていきましょう。
設問はいちど読んですぐにわからなければ飛ばす
パート6の理想の時間配分は【1問30秒で計8分】と述べました。
これはパート7を最後まで解き切るための配分ですが、どの点数を目指す人も共通しておさえたいポイントです。
なぜなら、パート6よりもパート7の方が簡単な場合があるから。
パート7の後半に語彙問題がでてくるのですが、文章を読まなくても解けるかんたんな問題がたまにあります。
そのような問題を逃してパート6にムダな時間を費やさないためにも、設問と選択肢を一度読んで分からなければ一旦スルーしたほうが良いです。
「文選択問題」は該当部分が含まれる段落を読んでから解答する
「文選択問題」とは、空欄に当てはまる最も適切な一文を選択肢から選ぶ問題のこと。
例えばNo.134が「文選択問題」だった場合、本文を全て読み切ったタイミングで設問に目を通すのがベストです。
理由はシンプルで、空欄前後の文脈や本文全体の流れを踏まえた上で選択肢を選ぶと正答率が高くなるから。
『そもそも文選択問題が苦手!』という方は、一回挑戦して答えがすぐに分からなければ飛ばしましょう。
語彙問題は「文脈依存型」だと疑ってかかる
前述したようにパート6の語彙問題は、パート5とは異なり空欄前後の文章を読まないと解けないものがあります。
なので、パート5のように設問を見て『あ、語彙問題!空欄前後だけ見てパパーっと答えちゃえ!』なんて解答すると思いっきり間違えます。
語彙問題があっても空欄を含む一文だけで判断せずに、必ず前後の文章から文脈を読み取って解答しましょう。
Part6を対策する|レベル別のおすすめ勉強法と教材
ここからパート6の対策として、レベル別のおすすめ勉強法を紹介していきます。
初級者(R5が45未満)
アビメR5が45未満の方は、シンプルに単語と中学英文法の基礎力が足りていません。
小手先のテクニックなどに目を向けるよりも、まずは基礎力をしっかりと固めましょう。
やるべきこと
- 単語
- 中学英文法
- 精読
それぞれについて解説していきます。
単語学習:キクタンEntry&Basic
単語はキクタンシリーズがおすすめ。
キクタンエントリーとキクタンベーシックを一通り覚えられると、それだけでスコア+100になる可能性が高いです。
単語の学習方法については『英単語の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。
中学英文法:Evin & トリセツ
TOEICの文法は、中学英文法+α。
初級者の方は、まずは中学英文法を完璧にしましょう。
教材は以下のふたつ。
『Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル』を人に説明できるレベルまで覚えたら、『英文法のトリセツ』で知識の確認を行いましょう。
英文法の学習方法については『英文法の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。
精読:英語長文レベル別問題集 超基礎編
単語学習と中学英文法が7割程度できてきたら、精読のトレーニングを取り入れたいです。
精読をすることで、中学英文法で学んだ知識を実践で使える武器に変えることができます。
特にパート6は文脈から推測して答える問題が多いため、一文ごとの正確な読み取りがかなり重要になってきます。
おすすめの参考書はこちら。
精読の学習方法については『精読の効果と具体的なやり方・おすすめの教材もレベル別に紹介|リーディングの意味理解プロセスを鍛える』をご覧ください。
初中級者(R5が45以上70未満)
初中級者の方は、初級者の方と同じような流れの学習を一段高いレベルで行い、その後Part6の問題集という流れがベストです。
やるべきこと
- TOEIC英文法
- 精読
- Part6問題集
TOEIC英文法:プラチナ英文法
『プラチナ英文法』というTOEIC英文法のエッセンスが詰まった教材。
注意したいのが、基礎がない状態でこの文法書を手にとっても時間がかかり非効率になってしまう点。
必ず中学英文法を終えてから取り組むようにしましょう。
英文法の学習方法については『英文法の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。
精読:ビジュアル英文解釈
精読トレーニングで取り組みたい教材はこちら。
初版は30年ほど前に発売されたものですが、時代に合わせ改訂を重ねている色あせることのない超良書です。
精読の学習方法については『精読の効果と具体的なやり方・おすすめの教材もレベル別に紹介|リーディングの意味理解プロセスを鍛える』をご覧ください。
Part6問題集:初心者特急 パート6
英文法と精読を終えたら、Part6の実践問題集に移ります。
おすすめの教材は『初心者特急 パート6』。
ヒントつきの問題から本番形式の疑似問題まであり、TOEICスコア600点を狙うための教材です。
中級者(R5が70以上85未満)
アビメR5が70を超えてきたら、1問あたり30秒の時間制限を設けて『パート6特急 新形式ドリル』で実践を重ねていきましょう。
本書は最初の方が比較的易しめで、後半から難しくなっていく構成になっています。
中級者(R3が75未満)
R3が75未満の方は、「文選択問題」や「文脈依存型」の語彙問題など、いわゆる文脈で解く問題を落としています。
そのため、『文法特急2 急所アタック編』をやり込みましょう。
p.261にある問題カテゴリー別Indexから「文脈」に該当する問題が一覧で載っています。
上級者(R5が85以上,R3が75以上)
上級者に取り組んでほしいのが『900点特急 パート5&6』。
1問あたり15秒で解くように時間を測りつつ問題を解いてください。