TOEICの文法問題けっこう苦手だなぁ…
その悩み、解決します。
この記事でわかること
- パート5の概要や知っておくべきポイント
- レベル別の学習方法と教材(スコア表の分析を基に解説)
パート5は空所補充タイプの文法問題。
4つの選択肢から適切な単語を選びます。
この記事では、パート5の文法問題を速く正確に解くためのポイント、そしておすすめの学習方法と教材を詳しく解説していきます。
Part5の概要
問題形式 | 空欄補充問題 |
問題数 | 30問 |
選択肢 | 4つ |
回答時間/問 | 20秒(理想) |
回答方法 | 文章に空欄があり、選択肢から空欄に当てはまる最も適切な語句を答える。 |
設問の種類
ぜんぶで8パターンあります。
設問の種類 | 内容 | 問題数 |
---|---|---|
語彙 | 単語力や単語の使い方 | 9-12問 |
品詞 | 動詞/名詞/形容詞など | 5-9問 |
前置詞 | in/at/of/forなど | 2-6問 |
動詞 | 動詞の態・時制・活用 | 1-5問 |
接続詞 | because/andなど | 1-5問 |
代名詞 | it/they/himselfなど | 1-4問 |
比較級 | more/ratherなど | 0-1問 |
パート5は合計30問ありますが、そのうち語彙問題と品詞問題で15問以上と半分。
つまり目標とするスコアに限らず、語彙問題と品詞問題は落としたくありません。
ただし複合名詞など知識として知らないと解けない問題が散見されるので、答えに悩んだら飛ばす判断も必要です。
時間配分
リーディングセクションの試験時間はパート5〜7まで通しで75分間。
リスニングセクションのような問題の読み上げなどはないので、自分で時間配分をする必要があります。
理想の時間配分
- パート5(30問):1問20秒→10分
- パート6(16問):1問30秒→8分
- パート7(54問):1問60秒→54分
合計72分。残りの3分で見直し
ただ、パート7は設問が進むにつれて難易度が上がり、1問に60秒以上かかってしまうこともありますよね(残り時間が少ない!という心理的負担も手伝う)。
私のいつもの勝ちパターンは、パート5,6をできるだけ早く終わらせること。
そうすることでパート7に取り組む時間が増えて余裕がでるので、結果的にスコアにも良い影響が出ます。
Part5の弱点を知るテスト(正確さvs速さ)
自分がなぜパート5に苦戦するのか。
その原因を考えたことはありますか。
単語力とか、あとは文法?
たしかにそうかもしれません。
しかし、語彙や文法の知識は豊富でも適切にアウトプットできていなければ問題は解けませんよね。
もっと別のアプローチからパート5ができない原因を探ることで、適切な対策も見えてきます。
その方法とは、【正確さ】と【速さ】。
ここでは、あなたのパート5の弱点が【正確さ】と【速さ】どちらにあるのかを詳しく知るためのプロセスをお伝えします。
弱点分析で使う参考書はこちら↓
巻末にある【文法模試】を使います。
1セット30問で出題範囲も網羅しているのでパート5だけを本番形式で解くのにかなり便利です。
もしくは、30問1セットになっているパート5の模試が用意できればそちらでも問題ありません。
STEP1:セット問題を1問20秒で解く
まずは時間を決めて解きます。
文法模試はセット1〜13まであるので、どのセットでも構いません。
1セット30問を1問20秒で解きましょう。
やり方
(※答え合わせはこのSTEPでは行わずただ問題を解く)
- 1問目をタイマーなどで20秒測って解く
- アラームが鳴ったら、解いても解いていなくても次に進む(根拠のある答えが導けない場合は、適当に答えを選ばずその問題は不正解とする)
- 2問目を同じように20秒測って解く
- …以降、繰り返しで30問目まで行う
つまり、10分測ってヨーイドンで30問一気に解くのではなく、1問ごとに20秒測って解きましょうということです。
答え合わせもまだしてはいけません。
上記のやり方で30問解き終わったら、STEP2に進みます。
STEP2:セット問題を時間無制限で解く
つぎに、同じセット問題を時間無制限で解きます。
やり方
(※答え合わせはこのSTEPでは行わずただ問題を解く)
- 1問目を解く(解答の根拠がない場合は不正解にする)
- 2問目を解く(解答の根拠がない場合は不正解にする)
- …以降、繰り返しで30問目まで行う
時間無制限なので、いつまで粘っても構いません。
ただし、解答の明確な根拠がない場合は不正解扱いにしましょう。
STEP3:答え合わせをして正解数をチェック
STEP1とSTEP2で、同じ問題を違うやり方で解きました。
これができたら、それぞれ答え合わせをしていきましょう。
答え合わせが終わったら、STEP1とSTEP2で正解数が同じだったり異なったりしていると思います。
以下を参考に自分の弱点を知りましょう。
弱点を知る
※①〜④の中で、自分がどれに当てはまるのかを確認
- 正解数がSTEP1もSTEP2も15問以下
→文法知識がかなり足りない/精読力が足りない - 正解数がSTEP1:15問以下かつSTEP2:16問以上25問以下
→速読力が足りない/単語・文法知識に所々抜けあり - 正解数がSTEP1:25問以下かつSTEP2:26問以上
→速読力が足りない - 正解数がSTEP1:26問以上かつSTEP2:26問以上
→間違えた問題パターンを徹底復習
STEP1の正解数がSTEP2の正解数よりも多い場合、それは根拠なく正解した問題があるか、もしくは単なる運です。単語・文法知識を確認しましょう。
Part5を対策する|おすすめの勉強法と教材
ここからパート5の対策として、レベル別のおすすめ勉強法を紹介していきます。
TOEICスコア表がある方はアビメを参照しながら、先ほどテストを受けた方はその結果を基にこの先をお読みください。
初級者(R5が45未満 or ①)
アビメR5が45未満もしくは先ほどの弱点把握テストで①に該当する方は、シンプルに単語と中学英文法の基礎力が足りていません。
小手先のテクニックなどに目を向けるよりも、まずは基礎力をしっかりと固めましょう。
やるべきこと
- 単語
- 中学英文法
- 精読
では、それぞれについて解説していきます。
単語学習:キクタンEntry&Basic
単語はキクタンシリーズがおすすめ。
キクタンエントリーとキクタンベーシックを一通り覚えられると、それだけでスコア+100になる可能性が高いです。
単語の学習方法については『英単語の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。
中学英文法:Evin & トリセツ
TOEICの文法は、中学英文法+αです。
初級者の方は、まずは中学英文法。
教材は以下のふたつ。
『Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル』を人に説明できるレベルまで覚えたら、『英文法のトリセツ』で知識の確認を行いましょう。
英文法の学習方法については『英文法の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。
精読:英語長文レベル別問題集 超基礎編
単語学習と中学英文法が7割程度できてきたら、精読のトレーニングを取り入れたいです。
精読をすることで、中学英文法で学んだ知識を実践で使える武器に変えることができます。
おすすめの参考書はこちら。
精読の学習方法については『精読の効果と具体的なやり方・おすすめの教材もレベル別に紹介|リーディングの意味理解プロセスを鍛える』をご覧ください。
初中級者(R5が45以上70未満 or ②)
初中級者の方は、じっくりと取り組めばそれなりに正解できる問題があるのではないでしょうか。
ただ不正解の問題がまだまだ多いのも事実。
理由は単純で、文法知識にムラがあり、かつ覚えた文法をうまくアウトプットできていないから。
知識のムラをなくすために、まずはTOEIC専用の英文法書でインプットを完全に終わらせ、そのあと精読で文章構造を完全に把握できるトレーニングを行いましょう。
やるべきこと
- TOEIC英文法
- 精読
- Part5問題集
TOEIC英文法:プラチナ英文法
英文法は『プラチナ英文法』がおすすめ。
中学英文法の復習とTOEICに必要な文法知識まで網羅してくれている良書です。
注意したいのが、基礎がない状態でこの文法書を手にとっても時間がかかり非効率になってしまう点。
必ず中学英文法を終えてから取り組むようにしましょう。
英文法の学習方法については『英文法の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。
精読:ビジュアル英文解釈
精読トレーニングで取り組みたい教材はこちら。
初版は30年ほど前に発売されたものですが、時代に合わせ改訂を重ねている色あせることのない超良書です。
精読の学習方法については『精読の効果と具体的なやり方・おすすめの教材もレベル別に紹介|リーディングの意味理解プロセスを鍛える』をご覧ください。
Part5問題集:初心者特急 パート5
英文法と精読を終えたら、パート5の実践問題集を行いましょう。
おすすめは『初心者特急 パート5』
頻出基本問題が充実しており、600点を目指せる良書となっています。
中級者(R5が70以上85未満 or ③)
中級者の人は、1問あたり20秒以内の時間制限を設けた上で『パート5特急 400問ドリル 』に取り組みましょう。
やるべきこと
- Part5問題集
この教材について一点だけ補足をすると、解説がかなり簡潔で『文意に合うので正解』というのが多いです。
しかし、著者のブログに載っているPDFに解説が詳しく書かれているので、URLを貼っておきます。活用しましょう!
PDFはこちらから:『パート5 特急 400問ドリル解説』
上級者(R5が85以上 or ④)
上級者の人は、1問あたり15秒以内の時間制限を設けた上で『900点特急 パート5&6』に取り組みましょう。
やるべきこと
- Part5問題集
正直にいうと、難しいです。
ただ、パート5でアビメR5を90〜100にするには、この教材を徹底的にやり尽くしましょう。