でる1000問について、どこよりも詳しく解説しています。
この記事でわかること
- でる1000問をおすすめする理由
- レベル別の効果的な使い方(要チェック)
- アプリのダウンロード方法と便利な機能の紹介
以下のような悩みを抱えている人におすすめです。
- TOEIC学習をこれから始めようと思っている人
- 伸び悩んでいてでる1000問を買おうか迷っている人
- すでにでる1000問を使っているけど思うようにいかない人
要するに、すべての人が対象!どこよりも詳しくでる1000問について解説しています!
目次から、自分の知りたい箇所をチェックしてみてください。
でる1000問をおすすめする理由と注意点
『でる1000問』をおすすめする理由は、たんに問題が1000問収録されているからだけではありません。
学習の動線や解説のわかりやすさなど、ユーザーの学習環境を徹底して考え抜かれた工夫がいっぱいあるからです。
- 鬼門のパート5をこの1冊で対策できる
- 見開きの左に問題/右に解説で学習しやすい
- 解説がわかりやすく復習しやすい
- セット模試で弱点分析ができ対策を立てやすい
一方で、注意点も2つあります。
- 対象はTOEIC500点以上
- 文法対策はでる1000問だけでは足りない
まずはおすすめする理由を解説していきます。
鬼門のパート5をこの1冊で対策できる
リーディングセクションは75分間で100問を解かなければならず、1問あたりの時間が非常にタイト。
パート7を最後まで解き終わるような時間配分を考えると、パート5でどれだけ時間を節約できるかが重要になります。
リーディング | 問題数 | 理想の回答時間 |
---|---|---|
パート5 | 30問 | 10分 |
パート6 | 16問 | 8分 |
パート7 | 54問 | 54分 |
理想は、1問あたり20秒。
パート5全体で10分以内に解き終わるのがベストです。
え、すごく難しい…
だからこそ、慣れが必要になってくるよ!
そう、TOEICは慣れが必要です。
ここでいう『慣れ』というのは情報処理能力のことで、形式パターンだったり解き方のコツやノウハウなどを指します。
情報処理能力を鍛えるためには、質の高い問題を繰り返し解くことがもっとも効果的。
私の過去9年間・90回(2017年5月時点)の受験経験、実際の試験や公式教材等を通じたTOEIC研究、日々の授業の現場で得た解説のノウハウ、といったもののエッセンスをすべてつぎ込みました。
『でる1000問』より引用
でる1000問は、著者のTEX加藤氏が90回以上の受験経験などをもとに作成しており、質の高さはパート5専用テキストのなかで随一です。
ぜんぶで1049問収録されているので、この1冊だけでパート5の対策を終えられます。
見開きの左に問題/右に解説で学習しやすい
でる1000問は非常に学習しやすいです。
下の画像をみるとわかりますが、テキストを見開いたときに左ページに問題/右ページに解説という設計になっています。
1問ごとに『回答→答え合わせ』のサイクルがスムーズに行えるため、時間をムダにせず効率的に学習することが可能です。
解説がわかりやすく復習しやすい
学習しやすい設計は解説でも表れています。
わかりやすい図を用いることで視覚を通した直感的な理解を促したり、カラー印刷で学習者を飽きさせない工夫がされています。
また、間違い選択肢の理由も詳しく解説されており、自分で調べる時間が短縮され時間効率が良いです。
セット模試で弱点分析ができ対策を立てやすい
でる1000問には『文法模試』と呼ばれる実践演習があり、これだけでも価値があります。
なぜかというと、1セットあたり30問掲載されており本番の試験を想定した作りだから(TOEICテストのパート5は全30問)。
ぜんぶで13セットあるので、本番を見据えた演習が13回もできるというわけです。
さらに解説には、問題ごとにどの文法項目に該当しているかの記載があります。
文法模試を13回解いてどの文法項目が苦手なのかを把握することで、対策が立てやすくなります。
各問題の難易度も3段階で表示されているので、目標スコアに応じて復習をする/しないを自分で調整できる点も魅力です。
でる1000問の魅力を解説してきましたが、注意点が2つあります。
- 対象はTOEIC500点以上
- 文法対策はでる1000問だけでは足りない
それぞれ詳しくみていきましょう。
注意1:対象はTOEIC500点以上
でる1000問は英語初心者に向いていません。
なぜなら、【高校基礎レベルの文法や基本単語を理解できている】人が対象学習者だから。
これからTOEIC学習をがんばろうと考えている人で基礎文法や基礎単語が足りないと自覚がある人は、まず下のテキストを徹底的に行いましょう。
初心者におすすめの文法テキスト
文法テキストは『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』がおすすめ。
中学英文法を体系的にわかりやすく学べます。
文法の学習方法については『記憶のメカニズムと英文法学習の基本ルール4つ』に詳しく書いてあります。
初心者におすすめの単語テキスト
単語テキストは『銀のフレーズ』をやりましょう。
TOEICを受けたことがないからそもそも自分のレベルがわからない…
という人は、下のリンクを開いてください。
【無料】TOEIC 基本単語200のファイルはこちら(PDF)>>
このファイルはでる1000問の著者TEX加藤氏が作成したもので、200問のうち【英単語をみて0.5秒以内に日本語がでてこない】ものが半分以上ある場合は『銀フレ』から学習するのがおすすめ。
簡単なレベルチェックの方法として、朝日新聞出版のHPの本書のページ内に掲載されている「TOEIC基本単語200」をご覧ください。この200語のうち、半分以上わからなければ、基本単語に不安があります。
「金のフレーズ」冒頭より引用
銀のフレーズの学習方法については『銀のフレーズの効果的な使い方!TOEIC500点未満の初心者に最適。アプリや音声を活用しよう』をご覧ください。
注意2:文法対策はでる問だけでは足りない
でる1000問を紹介している他の記事をみていると
でる1000問だけで文法対策はOK!
と書いてあったりしますが、それは絶対にないので注意しましょう。
TOEICの『文法問題』には、短文穴埋め問題のパート5と長文穴埋め問題のパート6の2つあります。
しかし、でる1000問はパート6に対応していません。
はっきりと【語彙問題やPart6は取り上げていません】と明記されていますよね(※語彙問題はパート5の最頻出項目)。
TOEICの文法対策を、でる1000問だけで完結させることはできないのです。
パート6もあわせて対策したい人には、『TOEIC L&R TEST パート6特急 新形式ドリル』がおすすめ。
コンパクトな文庫本サイズで非常に学習しやすいです。
でる1000問の効果的な使い方
でる1000問の特徴や注意点がわかったところで、つぎに効果的な使い方を詳しく解説していきます。
1049問をただガムシャラに何度も繰り返し解いても時間のムダ。
ポイントは以下の2つです。
- パート5の頻出項目を知る
- 弱点分析→対策の順番で行う
ただし、いまあなたのTOEICスコアがどれくらいかによって学習方法が異なります。
結論から先にお伝えすると、レベル別に以下の進め方が最も効果的です。
現状と目指すスコア | やり方 |
---|---|
現状:500点未満 | 対象外 |
現状:500点以上 目標:700点ほど | 品詞から順番に |
現状:700点以上 目標:850点ほど | 文法模試を実施 →弱点分析し学習 |
自分が該当するレベルをご覧ください。
現状が500点未満の場合
先ほども解説したように、でる1000問はTOEICスコア500点以上の基礎が身についている人が対象です。
500点未満の場合は、まず基礎単語と英文法を徹底して学習しましょう。
現状500点以上かつ目標700点ほどの場合
いわゆる中級者といわれるレベルにいる場合、でる1000問はどんどん解いていきましょう。
ただし前提としておさえておきたいのが、パート5の設問種類について。
下表の右をみると、それぞれの文法項目の問題数がおおよそわかります。
設問の種類 (文法項目) | 内容 | 問題数 |
---|---|---|
語彙 | 単語力や単語の使い方 | 9-12問 |
品詞 | 動詞/名詞/形容詞など | 5-9問 |
前置詞 | in/at/of/forなど | 2-6問 |
動詞 | 動詞の態・時制・活用 | 1-5問 |
接続詞 | because/andなど | 1-5問 |
代名詞 | it/they/himselfなど | 1-4問 |
比較級 | more/ratherなど | 0-1問 |
最頻出の「語彙」はでる1000問に掲載されていないので英単語帳で学習するとして、つぎに頻出なのは「品詞」「前置詞」です。
なので、まずは頻出項目の「品詞」「前置詞」を重点的に学習するのがおすすめ。
品詞問題の「発展編」はTOEICスコア900点以上を目指す人向けなのでやらなくても良いです。
STEP1:①を解いて答え合わせ(間違えた問題数を項目ごとに把握)
STEP2:①のうち正答率が80%未満の項目を学習
STEP3:②を解いて答え合わせ(間違えた問題数を項目ごとに把握)
STEP4:②のうち正答率が80%未満の項目を学習
STEP5:回答スピードを意識して(1問あたり20秒以内が理想)STEP1〜4を再度実施
1問あたり20秒以内に回答でき、かつ正答率が80%以上になるまで何度も繰り返し学習しましょう。
現状700点以上かつ目標850点ほどの場合
このレベルにいる人は、徹底した分析が重要。
ガムシャラに解かず、文法模試を実施して弱点を分析し、そのあと苦手項目を中心に学習するのがおすすめです。
文法模試はぜんぶで13セットあります。
1セットあたり10分の制限時間を設けて、まずは13セット全てを解いて答え合わせしましょう。
ここからが重要で、文法模試の解説欄には問題がどの文法項目に該当するか記されてあると述べました。
文法模試390問すべての問題を、項目別にいくつあるか並べたのが以下の表です。
文法項目 | 問題数 |
---|---|
品詞 | 155 |
動詞 | 40 |
前置詞 | 33 |
前置詞or接続詞 | 30 |
接続詞 | 1 |
語法 | 26 |
代名詞 | 25 |
比較 | 16 |
ペア | 11 |
数 | 9 |
関係詞 | 8 |
その他 | 36 |
上記をふまえて、以下のように進めていきましょう。
STEP1:文法模試1〜13を、1セットあたり10分の制限時間を設けて解いて答え合わせ(間違えた問題数を項目ごとに把握)
STEP2:項目ごとに [間違えた問題数]÷[項目全体の問題数] を行い誤答問題の割合を洗い出す
STEP3:割合が10%以上の文法項目(1章〜7章)を1問あたり20秒以内の時間制限を設けて解き答え合わせ
1問あたり20秒以内に回答でき、かつ正答率が90%以上になるまで何度も繰り返し学習しましょう。
アプリのダウンロード方法と使い方
ここでは、でる1000問アプリのダウンロード方法と使い方について解説していきます。
でる1000問のテキストって厚みがあるから持ち運びに不便なんだよね。アプリがあるんだったらアプリが良いな!
ここまで紙のテキストベースで話を進めてきたけど、じつはアプリでの学習がかなりおすすめ!
でる1000問のアプリについて、おさえておきたいポイントは以下の3つ。
- でる問独自のアプリはない
→「abceed」というTOEIC専用アプリで対応 - 学習範囲を指定できたりと便利な機能が満載
- 誤答問題は「要復習」に分類され復習しやすい
まずはアプリのダウンロード方法を解説していきます。
TOEIC専用アプリ「abceed」のダウンロード方法
でる1000問にはアプリがなく、abceedというTOEIC専用アプリのなかに搭載されています。
詳しい機能は後述しますが、このアプリ、非常に便利です!
ダウンロードが完了し初期設定を終えたら、ホーム画面の真ん中下にある「
見つける」をタップしてください。すると下の画面にうつるので、上部「人気ランキング」にある「でる1000問」をタップします。
ただ、人気ランキングの順位は変動するので、場合によっては矢印の場所にないかもしれません。
その場合は「
検索」で「でる1000問」と検索しましょう。でる1000問の画面にいけたら、右上の「購入」をタップ。
画面が変わり、下部の「購入する」をタップしたら準備完了です。
税込み2440円で高いと思うかもしれませんが、紙のテキストだと2530円なので少しお得に学習できます。
ちなみに、画面上部に[Pro会員として利用する]というボタンがありますが、Pro会員とはいわゆるサブスクリプション利用のこと。
月額1400円で上記機能が使い放題という非常にお得なプラン。
3日間無料でお試しできるので、気になる場合はやってみるのもありです。
学習範囲を指定できたりと便利な機能が満載
紙のテキストはいらないのでは?と思うほど機能が充実しています。
- 学習範囲を指定できる
- 解答時間の制限機能で本番を想定した学習ができる
- 解答履歴で自分の苦手な問題がわかる
- 紙のテキストと同じ解説をみれる
それぞれみていきましょう。
学習範囲を指定できる
アプリでは、学習項目ごとに範囲を指定しその箇所だけ学習することができます。
たとえば「品詞問題」を基礎からやり直したい場合は、【1-3 《品詞問題》実践問題:基礎編】だけチェックを入れて学習範囲を表示させれば良いというわけです。
解答時間の制限機能で本番を想定した学習ができる
この記事のなかで私は【1問あたり20秒以内に解けるのが理想】と述べてきましたが、アプリ上で解答時間を設定できます。
5秒単位で変更できるので、はじめは30秒ほどでスタートし、慣れてきたら25秒、20秒と理想の解答時間で解いていくやり方も可能です。
解答履歴で自分の苦手な問題がわかる
アプリでは解答履歴も自動で反映。
学習実施日時と正解したかどうかも表示されるので、自分がその問題を苦手としているかがパッと見てわかります。
別画面の「学習設定」欄では、復習条件を【習得済み】【要復習】【?をつけた問題】【間違えた問題】の4カテゴリから選べるという便利さ。
ワンタップで自分のやりたい復習ができます。
紙のテキストと同じ解説をみれる
個人的にはこの機能がもっとも良いなと考えています。
アプリになった途端に解説が見にくいor表示されないという問題はいろいろなテキストでありますが、でる1000問のアプリでは紙のテキストとおなじ解説が見られるのでストレスがありません。
どうしても学習が続かない人へ
気合で乗り切ろう!やるしかない!なんてことは言いません。
できないから苦労するんですよね。
私自身、集中力が続かないし復習するのも忘れるし、結果的には1週間くらいでやめてしまうなんてことを何度も経験しています。
単語学習がいちばんつらかった…
『ひとりじゃできない、けど英語をやらなきゃいけない』
という人は、スクールを利用しましょう。
ここでいうスクールとは、英会話スクールではなく英語コーチングスクール。
英語コーチングスクールとは
- 英語版パーソナルジムのようなイメージ
- 英会話がメインではなく、学習の習慣化がメイン
- 受講期間は2,3ヶ月
- 受講者には専属のコーチがつく
- 毎日LINEで成果を報告したりスケジュール管理をされる
英語学習で挫折する最大の原因は、継続できない意思の弱さ。
専門のコーチがついてちょっとくらいお尻を叩かれたほうが、挫折せずに目標が達成できる、というわけです。
下の画像をみるとわかりますが、英語をやっておけば良かったと思う人が圧倒的に多いですよね。
年齢別にみても、学んでおけば良かった教養第1位は【英語などの語学】です。
つまり、やろうとは思っていてもなかなか手につかず年を重ね、『あのときやっておけば良かった』と後悔してしまう可能性がかなり高いということ。
”後悔先に立たず”ではないですが、英語学習を後回しにしても良いことはありません。
まずは英語コーチングスクールの無料カウンセリングで話だけでも聞き、学習へのイメージを膨らませてみましょう。