シャドーイングをするとリスニング力が上がるっていうから、やってみよーっと!
ちょっと待った!自己流でやると学習効果が低くなっちゃうよ!
シャドーイングを続けるとリスニング力が上がる。これは一般的に知られていますよね。
しかし、【正しいプロセスで行い、かつ弱点の特定と改善を短期サイクルで回すことがシャドーイングにおいて最も重要】だということはあまり知られていません。
この記事では、シャドーイングを自己流で自分ひとりで行うと、なぜ学習効果が低くなってしまうのかを3つの理由から解説しています。
この記事を読んでほしい人
- リスニング力に伸び悩んでいる人
- シャドーイングをやったことがある人
- 独学でやろうと思っている人
もしあなたが今、リスニング力が上がらず伸び悩んでいたり本気でリスニング力を伸ばしたいと思っているなら、【シャドテン】を候補のひとつにいれてみましょう。
【シャドテン】はビジネス英語のプロがあなたのシャドーイング音声を丁寧に添削してくれるので、最短で効率的にリスニング力向上が見込めます。
自己流でやると学習効果はほとんどない
全くない、とは言い切れませんが、自己流かつ他者からの添削や指導を受けずにシャドーイングを続けても、あなたが思い描くような学習効果はありません。
すでにシャドーイングをやったことのある人ならわかるでしょう。
自己流でシャドーイングすると、必ず下の3つのどれか、もしくは全ての間違いをやってしまいます。
・「間違った教材」でシャドーイング
・「間違ったプロセス」でシャドーイング
・「間違った音」でシャドーイング
それぞれ詳しくみていきましょう。
理由1:「間違った教材」でシャドーイング
ここでいう「間違った教材」とは、下記の3つを指しています。
シャドーイング学習において非常に大切なのが教材選びで、興味があるものならなんでも良いというわけではありません。
レベルがあっていない
……かなりやさしめの素材、すなわち自分の学力をiとしてそれよりも低い「i-1」「i-2」くらいの素材を選ぶことがポイントです。その際、主として、
『外国語を話せるようになるしくみ シャドーイングが言語習得を促進するメカニズム』より引用
①テキストの英文の理解のしやすさ
②モデル音声のスピード
という2つの要素があります。……素材選びでは、決して背伸びをしないこと、これが重要です。
自分のリスニングレベルよりも少し易しい教材で学習するのが最も効果的です。
教材音声が学習の目的と違う
教材はできるだけ学習目的に沿ったものを選びましょう。
TOEICのスコアUPならTOEIC音声、英会話力の向上ならTEDなど、学習目的に直結する教材でないと学習効果は低くなります。
音声や文章の解説が少ない
音声や文章の解説が少ない教材もおすすめしません。
『外国語を話せるようになるしくみ シャドーイングが言語習得を促進するメカニズム』でも言われているように、教材選びのポイントとして【テキストの英文の理解のしやすさ】が挙げられています。
すなわち、理解できる英文を教材として選ぶのが適しているということであり、不明箇所があってもすぐに理解できるように音声や文章の解説が細かく書いてある教材を選んでください。
理由2:「間違ったプロセス」でシャドーイング
シャドーイングの正しいプロセスは第二言語習得理論によってすでに確立されています。
間違ったプロセスで行うと最悪の場合は学習効果が0、やるだけ時間のムダになります。
シャドーイングプロセスの中で最も大事なのが、弱点の特定と改善。
ただシャドーイングするだけでは意味がなく、シャドーイングを通して自分が聞き取れない音・発話できない音を知り、繰り返し練習することに意味があります。
しかし、自分の音声を聞き返して弱点を特定するの、かなり難しいですよね。
弱点がいくつもあった場合はどの弱点を優先的に改善すべきかもわかりません。
そこでおすすめしたいのが、【シャドテン】。
【シャドテン】はビジネス英語のプロがあなたのシャドーイング音声を的確に添削し、弱点の特定とどのように改善すべきかまで教えてくれるサービスです。
理由3:「間違った音」でシャドーイング
自分ひとりでシャドーイングの練習から録音、改善まで行っている場合、自分で録音した音声を聞き返しても、自分自身の発音のどこが悪いのかなかなかわかりません。
なので多くの学習者はシャドーイングをやるだけやっておしまいになってしまいます。
自分が発音できない音は聞き取れない(もしくは聞き取りに苦労する)ので、正しくできていると思っていても実は間違った発音で、結果シャドーイングを続けていてもリスニング力があがらない(本当はあがるのに)というのは英語学習者あるある。
「間違った音」でシャドーイングし続けてしまうわけです。
シャドーイングって結局あんまり意味ないよね
と言っている人のほとんどは自分ひとりで、自己流でシャドーイングをしています。
正しい方法で行い改善をする、このサイクルを続けていけば早くて1ヶ月で学習効果を実感できるシャドーイングですが、最短でリスニング力をあげるためには他者からの添削が最も効果的。
添削をしてもらうことで、自分自身では気づかなかった発音の間違いや改善点を指摘してもらうことができますし、正しい発音を習得し学習効果がより高まります。
英語のプロから添削してもらうのが最も効率が良い
自己流でシャドーイングすることの危険性を、3つの観点から説明しました。
・「間違った教材」でシャドーイング
・「間違ったプロセス」でシャドーイング
・「間違った音」でシャドーイング
正直、どれも自分ひとりで管理するのは難しいです。
3つの「間違った」が重なるとなぜ危険なのかを、定量的にみてみましょう。
まず、「正しい教材」で「正しいプロセス」で「正しい音」でシャドーイングしている状態を考えると、すべて正しくできているので学習効果は100%ですよね。
学習効果が100%の場合
「正しい教材」でシャドーイング(100%)
×
「正しいプロセス」でシャドーイング(100%)
×
「正しい音」でシャドーイング(100%)
=100%の学習効果を実現
一方で、「間違っている」場合はどうでしょう。「難しい教材で」「プロセスが違っていて」「でたらめな発音で」シャドーイングをしていると、学習効果は低くなります。
学習効果が低い場合
「難しい教材」でシャドーイング(70%)
×
「違ったプロセス」でシャドーイング(50%)
×
「でたらめな音」でシャドーイング(40%)
=14%の学習効果
どれかひとつでも「間違った」部分があると、それだけでも学習効果はさがってしまいます。
3つの間違いをしないためにも、やはり英語のプロからシャドーイング添削をしてもらい学習効果を限りなく100%に近づけることが重要です。
シャドーイングがリスニングに最も効果的な理由
ここからは、シャドーイングがリスニング力の向上に最も効果的な理由を、第二言語習得理論の観点から説明します。
シャドーイングに限らずですが、英語学習をするにあたっては【その学習をすることで、なぜ英語力が上がるのか】を理解しておきましょう。
でないと、ちょっと学習しただけなのに自分の思ったように英語力が上がらないと
このトレーニングじゃ意味がない!
となってしまいすぐに挫折します。もったいないです。
第二言語習得理論による研究結果で証明
リスニングは大きく『音声知覚』と『意味理解』の2つのプロセスから成り立っています。
知識データベースとは基礎学習の部分(単語や文法)を指しており、リスニングの大きな流れは
- 音声知覚プロセスで知識データベースに問い合わせをして、単語を認識
- 意味理解プロセスでおなじく知識データベースに問い合わせをして、文章として意味を理解
となっています。
『リスニングができる状態』とは音声知覚プロセスと意味理解プロセスをスムーズにおこなえる状態、つまり、無意識で音声知覚と意味理解をおこなえるレベルを指します。
しかし多くの日本人は自分が認識している音と実際の発音に乖離があり音声知覚でつまづいてしまう、なので意味理解と短期記憶に頭のキャパを割けずにリスニングができないのです。
シャドーイングをすることで、自分が認識している音と実際の発話とのギャップを限りなく近づけていくことができます。
すると【知識データベースに問い合わせをして、単語を認識】する音声知覚プロセスでつまづくことがなくなり、意味理解と短期記憶に頭を使うことができる。つまり、リスニング力が向上していくというわけです。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ>>
同時通訳者のスキルトレーニングとしても利用
同時通訳者はリアルタイムで話者の発言を聞き取りながら同時に翻訳しなければならないため、非常に高度な言語スキルが必要です。
同時通訳者がシャドーイングを行う理由には以下の3つが挙げられます。
- 同時通訳者がシャドーイングをする理由
-
- 言葉を聞き取るスピードと理解力を向上させることができる
- 話者の発音やアクセントを正確に模倣することでより自然な通訳ができる
- 長時間の集中やストレスに耐える力がつく
シャドーイング本来の【聞き取るスピードと理解力の向上】はもちろんですが、長時間の集中に耐えうる力を身につけるためでもあるわけです。
つまり、たとえばTOEIC試験であるあるな
Part4のリスニング、いつも集中力がもたないんだよね。。
という集中力がなかなか続かない人にとって、シャドーイングをすることでリスニング力の向上はさることながら集中の持続力も向上し2重の効果があるということです。