【リスニング編】TOEICの弱点を分析しよう!スコアレポート(アビメ)の見方とレベル別の対策

悩む人

TOEICテストの結果かえってきたけど、認定証って点数だけみたら終わりだよね…

ぺいさん

アビメをみれば、弱点が詳しくわかって今後の対策がたてられるよ!

TOEICの公式認定証って正直かなり不親切ですよね。

どの問題を間違えて、パートごとの点数は◯点のように表記してくれれば良いのに、上のほうにでかでかとスコアがあって、よく分かんない棒グラフが下の方にあるだけ

↑よくわかんない棒グラフ

このよくわからない棒グラフはアビメと呼ばれています。

実は、このアビメにはスコアの詳しい情報がたっぷり

見方さえわかれば、【どのパートで間違えたのか/どのような対策をすれば良いのか】を知ることができます。

この記事でわかること

  • TOEIC公式認定証のアビメの見方
  • アビメを使ったリスニングパートの弱点分析(レベル別に解説)
  • 弱点克服のためのおすすめ参考書

そこでこの記事では、リスニングセクションのアビメの正しい見方から弱点把握と対策までをレベル別に網羅しました。

TOEICをただ受けるだけで終わらせず、アビメをつかって分析と対策までを一緒にみていきましょう。

目次

認定証のアビメの見方(リスニング)

それでは早速アビメの見方を解説していきます。

スコア表を手元におきながら、自分の弱点と対策を把握しましょう。

アビメと各パートの対応表

※対応パート項目の(L1)〜(L5)の番号は、この後の説明のために便宜上つけたものです。

覚えておいてください。

対応パートの項目を見ると、L1とL3、L2とL4で対応パートが被っています。

例文を見ながら、違いを明確にしていきましょう。

L1とL3の違い

まずはL1とL3の違いについて。

Part1とPart2それぞれで見ていきましょう。

Part1におけるL1とL3の違い

下の写真を見てください。

男性がパソコンを使っています。Part1写真描写におけるL1とL3の違いは以下のようになります。

スクロールできます

L1

He is spending time by himself.

これはL1(短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる)に該当します。抽象的な表現で、写真を見ないと彼が何をしているのか分かりません。

L3

He is using a computer.

これはL3(短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる)に該当します。写真を直接的に描写しているので、写真を見ていなくても彼が何をしているか分かりますよね。

Part2におけるL1とL3の違い

Part2は短文の質問に対する答えを選ぶタイプ。違いは以下の通りです。

Do you know who he is ?
(彼が誰か知っていますか?)

  • Yes, he is Jim.(はい、彼はジムです。)→L3
  • Ask our manager.(マネージャーに聞いてください。)→L1

下の『Ask our manager.』は少しトリッキーですよね。

このように、質問に対する答えが直接的ではないものは「間接応答問題」と呼ばれています。

参考:『Part2の間接応答問題とは?3つのパターンを英語コーチが徹底解説

L2とL4の違い

つぎはL2とL4の違いについて。

Part3とPart4ともに、L2に該当するのは

  • Who most likely is the man?
  • What is the main purpose of the talk?
  • Where does the conversation take place?
  • What is the announcement about?

のように、Part3なら会話が行われている場所、会話の内容、Part4ならトークの主旨や目的、話者の職業などを問うものが多いです。

その会話・トークの内容から推測しないといけないので難しいですよね。

一方のL4は

  • What does the woman suggest?
  • What is mentioned about Jim Henderson?
  • What will the man most likely to do next?

質問の答えは内容から推測する必要がないので、L3に比べて難易度は下がります。

アビメを使ったリスニングの弱点分析と対策

アビメの見方が分かったところで、ここからは弱点の分析と対策について解説します。

アビメの平均が55未満の初級者

TOEIC公式サイトの『レベル別評価の一覧表』を見ると、リスニングセクションはレベルが3段階に分かれており、一番下のスコアレンジは5〜270点までとなっています。

そしてリスニングセクションは495点満点なので、単純計算でアビメ55未満の人が270点以下を取ることになります。

したがって、アビメ平均55未満を初級者としています。

このタイプの弱点

まず第一に、語彙力と文法力が足りない、これに尽きます。

そしてもう一つ。初級者の方にかなりありがちなのが、リスニングをしていて『あ、今schoolて聞こえた。classも言ってたな』のように、所々の音を拾うのに精一杯になってしまっているケース。ありませんか?

それはなぜかというと、【聞く/音声知覚】【理解する/意味理解】【覚えておく/短期記憶】のうち、最初の2つに頭を使いすぎているから。

下の左図のようなイメージです。

理想は右図の状態。

【楽に聞く】と【楽に理解する】ができると、短期記憶に頭を使うことができるので内容を忘れることがありません。

結果としてリスニング力が上がります。

パート別の対策とおすすめ教材

Part1はこちら:『パート1を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part2はこちら:『パート2を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part3はこちら:『パート3を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part4はこちら:『パート4を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

語彙力強化と文法知識のインプットには以下を参考にしてください↓

単語学習

初級者の方は、キクタンEntryとキクタンBasicに載っている単語を覚えれば、それだけでかなり点数が伸びます。

文字だけで覚えるよりも、CD等を使って音からも単語を覚えましょう。

単語の学習方法については『英単語の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。

中学英文法

TOEICの文法は、中学英文法+αです。

初級者の方は、まず中学英文法を覚えましょう。

教材は以下のふたつ。まずは『Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル』で概要を網羅した後に、『英文法のトリセツ』で細かい部分まで補完していくのがおすすめです。

英文法の学習方法については『英文法の正しい覚え方|英語コーチが解説する科学に基づいた効率的な学習』をご覧ください。

L3が低い中級者(アビメ平均55以上75未満)

中級者の定義は初級者と同じく、TOEIC公式サイトの『レベル別評価の一覧表』を参考にしています。

リスニングセクションのレベル3段階のうち、真ん中のスコアレンジが275〜370点まで。

単純計算でアビメ55〜75なので、アビメ平均55以上75未満を中級者としています。

アビメL1〜L5の中で最も点数を取りやすいのがL3。

リスニングスコア400点くらいまでは、L3が最も高い状態が理想です。

つまり、L3が他に比べて低い中級者は、実力がちゃんと出ておらずかなりもったいない状態ということ。

このタイプの弱点

Part1,2ともに、単純に聞き取れていないことが原因の可能性大です。

長文だと多少の聞き取り不足があっても内容のイメージが掴めますが、Part1,2は短文。

設問のキーワードになるのはPart1だと名詞と動詞、Part2だと疑問詞(who/where/whenなど)ですが、これらが聞き取れないだけで正解率がかなり下がります。

逆に言えば、キーワードが聞き取れるだけで正解してしまう問題がけっこう多いので、一番対策がしやすく結果もすぐに出る項目ということです。

Part1,2の対策とおすすめの教材

Part1はこちら:『パート1を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part2はこちら:『パート2を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

L1が低い中級者(アビメ平均55以上75未満)

Part1,2の中でも、文脈の推測スキルが必要になるL1。

では【文脈の推測ができない】とは具体的にどのような問題で苦戦しているのでしょうか。詳しくみていきましょう。

このタイプの弱点

抽象化(Part1)と間接応答問題(Part2)が苦手な傾向にあります。

Part1でいうと、例えば

この写真に対しての選択肢が以下の4つだった時

A. He is reading a newspaper.
B. There is a shelf on the wall.
C. He is spending time by himself.
D. A computer is powered off.

答えがCだとはとっさに分からず、AやDと迷ってしまうはずです。

写真に映る彼はパソコンを使っていますが、正解のCはそのことに直接触れず『ひとりで時間を使っている』と抽象的な表現になっていますよね。こ

の具体→抽象への変換が苦手orあらかじめ予測できないと、苦戦します。

Part2だと、例えば

Do you know who he is ?
(彼が誰か知っていますか?)


A. I think today’s Tuesday.
B. She looks good.
C. Ask our manager.

このような問題が会った時に『え?答えがない?!』と焦ってしまうのではないかと思います。

正解はC。

彼が誰であるかどうかを知っているかが問われていることを理解した上で、『マネージャーに聞いてください』のような間接応答を選ぶことができない傾向にあるのがL1が苦手な人の傾向です。

Part1,2の対策とおすすめの教材

Part1はこちら:『パート1を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part2はこちら:『パート2を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

L4が低い中級者(アビメ平均55以上75未満)

Part3,4のうち、詳細な情報を正しく理解しているか問われるのがL4です。

このタイプの弱点

「男性は来週に何をするのか」や「来月に起こることは何か」のような詳細情報に正解できていないということ。

これはすなわち、聞き取りができていないことに他なりません。

Part3,4の対策とおすすめの教材

Part3はこちら:『パート3を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part4はこちら:『パート4を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

L2が低い中級者(アビメ平均55以上75未満)

Part3,4のうち、詳細な情報をもとに文脈の推測を問われるのがL2です。

詳細な情報を聞き取るだけのL4と違い、L2では聞いた情報をもとにどのようなストーリーなのかを頭の中でイメージする力が必要になります。

このタイプの弱点

具体的な情報からストーリーをまとめる抽象化が苦手な傾向にあります。

また、内容は聞き取れているけど考えている余裕がなくていつも間違えてしまうという方は、Part3,4の先読み力をつけてみましょう。

Part3,4の対策とおすすめの教材

Part3はこちら:『パート3を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part4はこちら:『パート4を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

中上級者(アビメ平均75以上90未満)

おそらくTOEICスコアはすでに700点を超えているのではないでしょうか。800点、もしくは900点を狙っていることと思います。

このタイプの弱点

弱点というよりは、アビメL1〜L5で一番低い項目を対策しましょう。苦手な項目をなくすことで、『あ、この問題イヤだな』という心理的な負担を排除するためです。

Part別の対策とおすすめの教材

Part1はこちら:『パート1を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part2はこちら:『パート2を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part3はこちら:『パート3を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

Part4はこちら:『パート4を完全対策|問題の傾向からおすすめの学習方法をレベル別に英語コーチ(TOEIC990点)が解説

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