パート4の点数、もっと伸ばしたい…!
その悩み、解決します。
この記事でわかること
- パート4の概要や知っておくべきポイント
- レベル別の学習方法と教材(スコア表の分析を基に解説)
パート4は説明文問題。1人の話者が、特定のテーマについて1分ほど話し続け設問に答えます。
パート3と同じく、先読みテクニックが活かされます。
参考:『TOEICパート3,4の先読みは必要?メリットや注意点、具体的な先読みのSTEPを英語コーチが解説』
この記事では、パート4を攻略するために知っておきたいポイントやレベル別の教材、そしておすすめの学習方法を詳しく解説していきます。
Part4の概要
問題形式 | トーク問題 |
問題数 | 30問(3問×10セット) |
選択肢 | 4つ |
回答時間/問 | 約8〜10秒 |
回答方法 | アナウンスやスピーチ、電話メッセージなどを聞き、3つの設問に答える。各問の選択肢は4つ、最も適切なものを選ぶ。また、問題文とともに印刷される図表を見ながら回答する問題もある。 |
特徴 | 問題文と選択肢が(一部には図表も)印刷。トークが流れた後に問題文のみが読み上げられる。選択肢と図表は自分で目を通す必要あり。 |
問題は以下の5パターンあります。
問題パターン | 設問例1 | 設問例2 |
---|---|---|
概要把握問題 | What is the purpose of the announcement? | Why is the speaker calling? |
詳細把握問題 | What does the speaker ask the listener about? | What does the speaker suggest? |
次の行動問題 | What does the speaker ask listeners to do? | What will the listeners most likely do next? |
話し手の意図問題 | What does the speaker mean when he says, “…”? | なし |
図表問題 | Look at the graphic. Where/Which/What/How…? | なし |
Part4を対策する|おさえたいポイント
パート4で高い得点をとるためには、以下の2つのポイントをおさえましょう。
- トークのパターン
- 先読みテクニック
それぞれ詳しく解説していきます。
トークのパターンを把握する
Part4では、各音声の冒頭にその音声がどのようなジャンルなのか言ってくれます。
音声のジャンル
- telephone message (電話メッセージ)
- announcement (お知らせ)
- advertisement (広告)
- excerpt from a meeting (会議の一部)
- broadcast (放送)
たとえばこんな感じ。
『Questions 71 through 73 refer to the following telephone message.(Q71-Q73は次の電話メッセージに関するものです)』
冒頭を聞くだけでも次に来る音声がどのような内容なのかイメージがしやすくなるので、必ず聞き逃さないようにしましょう。
また、Part3と同じくストーリーの流れがあります。
ストーリー
- 導入と目的:始まりと話の目的
- 目的の詳細:より細かく目的が語られる
- 問題:出来事の発生
- 提案/要求:問題への提案/要求
※良い出来事についてのトークであれば、問題についての言及はありません。
telephone message (電話メッセージ)
telephone messageはPart4で出現率の高いジャンル。
メッセージの種類は2つあります。
- 受信側
:相手が留守電を入れて、それを再生しているシーン - 発信側
:発信先の、録音された電話案内を聞いているシーン
受信側でも発信側でも、メッセージのストーリーの流れはおおよそ【導入/電話の目的→目的の詳細→提案】の順番で進んでいきます。
設問の多くは音声の後半部分、目的の詳細や提案から出題されます。
冒頭の『Questions ◯ through ◯ refer to the following telephone message.』で電話のメッセージだと認識し、音声の一文目で概要を把握することが設問解答へのカギと言えます。
announcement (お知らせ)
announcement (お知らせ)は、話し手が不特定多数の従業員や顧客に向けて話しているシーンです。
特徴として、聞き手への提案や要求はなく、発生する問題がいくつか淡々と述べられる点があります。
このジャンルでも設問は音声の後半部分から出題されることが多いです。
advertisement (広告)
advertisement (広告)は、話し手がレストランや商品について不特定多数の人に向けて発信しているシーンです。
問題や提案/要求は一切出てこず、宣伝するレストランや商品がいかに良いものか具体例を交えて話されます。
話の前半から設問になりうる具体例を述べていることがあり、音声の前後半かぎらず全体から幅広く出題される傾向が強いです。
broadcast (放送)
broadcast (放送)は、ラジオなどで話し手がリスナーに何か案内をしているシーンです。
具体例が多いため、はじめの導入を聞き逃すと何についての具体例なのかわかりません。
冒頭に注意しましょう。
excerpt from a meeting (会議の一部)
excerpt from a meeting (会議の一部)は、話し手が会議の出席者として発言をしているシーンです。
設問は音声の後半部分から出題されることが多いです。
やっかいなのが固有名詞で、特に企業名がサラッと出てくることがあり戸惑います。
冒頭で『Questions ◯ through ◯ refer to the following excerpt from a meeting.』と聞こえてきたら固有名詞に注意しましょう。
先読みテクニックを身につける
Part4はPart3と同様に、会話の概要や詳細を問う問題から次の行動を推測する問題まで幅広いパターンが出題されます。
TOEICアビメ中級レベルでL2,4が低い方は、先読みテクニックを身につけることでスコアアップに直結します。
参考:『TOEICパート3,4の先読みは必要?メリットや注意点、具体的な先読みのSTEPを英語コーチが解説』
Part4を対策する|おすすめの教材と勉強方法
ポイントをおさえられたので、次はおすすめの教材と学習方法ついて説明していきます。
TOEICスコア表のアビメをもとに初級〜中上級までレベルを分けているので、TOEIC公式テストを受けたことがある人は自分のアビメを手元においてこの先をお読みください。
STEP1:Part4の音声をディクテーションする(最大3回まで)
まずはPart4の音声をディクテーションします。
1題ずつ行っていきましょう。
パート4 ディクテーションのやり方
- 音声を最大3回繰り返し再生して書き取る
(音声は一文ごとに止めて書き取る) - 設問と選択肢を読み、解答する
- 選んだ選択肢が合っているか確認する
STEP2:英文スクリプトを見て確認する
答え合わせまで一通り終わったら、英文スクリプトを見て自分が書き取った英文に間違いがないか確認しましょう。
書き取りができなかった箇所は赤ペンや黄色マーカーなどの目立つ色で必ずチェックをし、視覚的に間違えた箇所がすぐに分かるようにします。
こうすることで次のSTEP3につなげやすく、上達していくにつれてチェック部分が改善されていくのでモチベーションも上がります
また合わせて、書き取れなかったのがどのような英文なのかも確認しましょう。すると
- 単語をそもそも知らなかった
- 単語は知っていたが発音と一致しなかった
- 音の変化(連結/消失/弱形/フラップなど)が分からなかった
の3つに聞き取れない原因を分けることができます。
単語を知らない場合は単語帳で語彙力を強化、単語は知っていたけど発音と一致しなかった場合は発音トレーニング。
そして音の変化が分からない場合は必ず音の変化を習得しましょう。
STEP3:初級者(アビメ平均55未満)の場合
初級者の方はオーバーラッピングを行いましょう。
オーバーラッピングをすることで、単語がどのような発音なのかを知り、知識として蓄えられるので聞き取れる単語数が増えます。
参考:オーバーラッピングの効果とは?注意点もふまえた正しいやり方とおすすめの教材まで|英語コーチが徹底解説
教材は『初心者特急 パート4』です。
設問は易しめですが、まずはこの一冊を完璧にしてリスニングスコア300点を目指しましょう。
STEP3:L4が低い中級者(アビメ平均55以上75未満)の場合
L4が低い中級者の方は、長い会話のなかで詳細な情報を聞き取り覚えておく力が不足しています。
シャドーイングのうち、プロソディシャドーイングをしましょう。
シャドーイングの効果はいろいろとありますが、特にプロソディシャドーイングは『楽に聞き取りをし短期記憶への余裕をつくる』ことへの効果が最も大きいです。
参考:シャドーイングの効果や知っておきたい注意点。正しいやり方とおすすめの教材も|英語コーチが徹底解説
教材は『パート3・4特急 実力養成ドリル』がおすすめ。
この一冊すべてを完璧にシャドーイングできるようになるまでやり込みましょう。
STEP3:L2が低い中級者(アビメ平均55以上75未満)の場合
L2は、要点や文脈を推測する力が必要です。
細部まですべて聞き取れていないと、会話の先を予測することは難しいです。
コンテンツシャドーイングを行い、リスニング力を上げましょう。
リスニングには2つのプロセス『音声知覚』と『意味理解』があります。
長い会話を聞き取った上で覚えておくには、いかに楽に聞けて楽に理解でき『短期記憶』に頭を使えるかがポイントです。
コンテンツシャドーイングは【音声を聞いて意味を考えながら発音もする】学習なので、『音声知覚』と『意味理解』が鍛えられ短期記憶に頭を使う余裕が生まれます。
参考:シャドーイングの効果や知っておきたい注意点。正しいやり方とおすすめの教材も|英語コーチが徹底解説
教材は『究極のゼミ Part 3 & 4』。
解説が講義形式になっており、問題ごとに間違えやすいポイントを示しているなど非常に分かりやすいです。
STEP3:中上級者(アビメ平均75以上90未満)の場合
中上級者の方でまだまだスコアを上げたいという方は、コンテンツシャドーイングとリピーティングを行いましょう。
シャドーイングの後にリピーティングを行います。
リピーティングの最終目的は暗唱、つまり会話パターンを頭に入れて、本番で内容に即対応できる頭をつくることです。
参考:シャドーイングの効果や知っておきたい注意点。正しいやり方とおすすめの教材も|英語コーチが徹底解説
参考:リピーティングの効果・注意点から正しいやり方とおすすめの教材まで|英語コーチが徹底解説
教材は『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』を最低2冊はリピーティングまで終わらせましょう。